自律神経失調症の原因には様々ありますが、そのひとつに性格や体質が挙げられます。
体質面では、子どもの頃から虚弱体質、低血圧、体力があまりない方などが該当します。また、体調が悪くなると嘔吐や下痢、不眠症などを起こしやすい方も要注意です。このタイプの方は本態性自律神経失調症に分類され、体質が起因しています。そのため、食生活や運動習慣、睡眠や休息などを見直して体質改善をする事が大切です。
性格面では几帳面な性格や感受性が高い方が要注意です。具体的には、人の評価を気にしてしまう、頼みごとが断れない、気持ちの切り替えが上手くできないなどが挙げられます。このタイプは神経症型自律神経失調症とも呼ばれます。心理的な影響を強く受けやすく、精神状態や感情の移り変わりによって発症するケースが多いです。
また、女性は男性に比べて自律神経失調症になりやすいと言われています。これは女性ホルモンのバランスが崩れると、自律神経も乱れることが関係しています。
困難な仕事を任せられたり田舎に引っ越したりするなどの社会環境の変化も、自律神経失調症を引き起こす原因です。環境の変化に適応出来ない場合、人間関係や仕事でストレスを感じたり、慣れない環境で怒りっぽくなったりテンションが高くなったりする過剰反応や不適応を引き起こす事があります。
また昼夜逆転した活動や不規則な生活習慣など、生活リズムの乱れも注意が必要です。生活リズムの乱れは睡眠障害や免疫力の低下などにも繋がり、自律神経が乱れやすくなります。
このように様々な要因で身体にストレスが蓄積され、自律神経失調症になるタイプは心身症型自律神経失調症に分類されます。自律神経失調症のなかで最も多いタイプで、悪化すると「うつ症状」に繋がる抑うつ型自律神経失調症に発展する可能性があります。
自律神経失調症は人によって症状が異なり、改善方法も人によって異なります。病院に行っても改善しないという方のなかには、鍼灸院を併用する方も少なくありません。